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やさしい<水泳の科学>泳ぎの原理(流体力学)手の翼の原理/速く泳ぐための クロールの泳ぎ方の原理: 水泳の科学,泳ぎの原理,流体力学,などを解説
Smart Swimming

 泳ぎの原理 目次 - MiMy Note -   
 
手の翼の原 理
魔法の力
 内容
 
   
  参考
翼の魔法の力 (水の壁の効果 斜面の効果  加速の効果)  手の翼の性能  手の翼の駆 動原理  
筋肉の動力特性(パワーバンド 動的筋力と静的筋力)  プロペラの原理  手の 翼の最 適モデル
リ ニューアルについて 

  このページでは 翼の原理から手の翼の 最適モデルの求め方までを解説します。 
  Magic influence of the wing  

翼 の魔法の力

 
 魚のマグロは、尾ひれを使って時速100km以上の高速で泳ぎ回っています。アシカは手の翼を使って時速40kmの速さで泳ぎます。
  速く泳ぐ動物は、翼の原理を使って少ない力で高速の推進力を出します。
 
  陸上では、一般的に、手足で物を押せば、押しただけの大きな力が出ます。そのため陸上の 動物には、手足の押 し方によって出る力が大きく
 変わったり、効率が違ったりすることがなかなか理解できません。

 翼には、陸上の動物にはわからない「魔法の力」があります。
 
 「魔法の力」には、次の3つの効果がありま す
 
翼の「魔法の力」
 1 水 の壁の効果
  斜 面の効果
  加 速の効果

  1 水の壁の効果  翼で水を斜めに滑らせることによって、水の壁ができて大きな力を支えることができます。

  2 斜面の効果   翼で水の壁の斜面を滑らせることによって、力を拡大したり、速度を拡大したりできます。

  3 加速の効果   翼を、往復運動の切り返しによって、水の壁の効果と斜面の効果を更に拡大することができます。
Efect of Water Wall

水の壁の効果

  水は、押されると、移動して逃げてしまいます。
 
  そこで、水が移動して逃げない内に、新しい水を押せば、水の壁 ができて、 大きな力を支えられます。

短時間の水の壁移動する水連続的な水の壁 
  

  大 きな力を支えられますが、
短時間しか支えられません。
水 が移動するので、
大きな力は支えられません。
斜めに滑らせれば、
連 続的に大きな力を支え られます。


連続的な水の壁

 翼で水を斜めに滑らせれば、常に新 しい静止水 を押す事ができ、連続的に水の壁ができて、連続的に大きな力 を支えられます。

水の壁の硬さ

  翼を斜めに滑ら せる速度が速いほど、水の壁は硬くなって、パワー効率が良くなります。

 壁の硬さとパワー効率
 硬 い壁 プールの壁を蹴った場合は、パワー効率が良く、
小さな筋 肉でもスピードが出ます。
柔らかい壁 水中で水を蹴った場合は、パワー効率が悪く、
プロレスラーのよ うに大きい筋肉 でもスピードが出ません。
しかも非常に疲れます。

 パワー効率が良いと、小さな筋力と、少ない筋肉エネル ギーで、速いスピードが得られます。

泳 ぎへの利用

 魚やアシカ やイルカにとっては、水を動かさないで、自分だけ前に進むことが、重要になります。
 その答えが、翼を斜めに滑らせ て、硬い水の壁を利用することです。
 魚やイルカは尾ひれの翼を、アシカは手の翼を、それぞれ水の斜面で滑らせて、水 の壁の効果を出してい ます。

 水の壁の状態は、手や足の表面の感覚で知ることができます。
 むやみに手足を動か すと、水の壁が破れて水の壁の効果は消えてしまい ます。
 手足の表面の感覚が、常に水の壁を滑っている感じで泳ぐことが大切です。

水の壁の効果が生じる原理

 水の壁に働く力は、ナビエ−ストークスの法則によって説明することができます。
 
 翼を斜めに滑らせた時の、一つの”水の塊”の動きは次のようになります。
         2図
      1図

1図 1つの水の塊りが、翼で動かされますと、その水は周りの水も動かします。水は連続
   しているために、自分だけでは動けず、その前後の水も全部じゅずつなぎになって
   動きます。更に粘性抵抗によって横隣の水までも引き連れて、大移動します。
   このため、1つの水の塊りには、大きな加速力と粘性抵抗 が働きます。

2図 翼が通り過ぎていった後の水は、しばらく渦となって動き回ります。

【循環の輪】 見やすくするために、水の動きを ”一部分”  だけ示しましたが、実際には一部だけ動くことは不可能で、矢印の線が途中で途切れることはなく、どの線も、翼の体積部分を含めて”完結したルー プ状” になって加速循環します。その結果、大量の水に大きな加速力と粘性抵抗が発生します。 
 

静止している水を、翼で斜めに滑らせると、下の斜面では水が 押されて前方下に移動し、上の斜面では水が引っ張られて、やはり前方下に移動します。しかし水 は連続しているために、移動しようとする水は、前後の水も動かさなければ1ミリも動けません。完結したループとして循環しなければなりません。循環する 水は、粘性抵抗によって横隣の水も循環させますので、大量の水が循環しはじめます。その結果、大量の水に加速力と粘性 抵抗が働いて、大きな反力が発生します。(目はどうしても翼につられてしまい、水が後に流れているような錯覚を受けますが実際の水は、下に動かされて循環するだけです。)

特に重要なのは、力の発生方向が、翼の移 動方向に対して ”直角な方向” になるめ、力を支える方向には、ほとんど翼が動かないことです。(力の発生方向と、翼の移動方向が同じ方向になると、鳥や飛行機は落ちながら力を発生させることになり、直角スカーリングの場合は手が後に移動する量が多くなり体はあまり前に進まないことになります。)

満員電車の原理

満員電車の中で一人だけ動こうとすると、全員がくっつきあっているので、前後の 人を動かし、更に横の人も摩擦で動かすことになります。しかし全員がくっつき合っているので、その人たちの前後の人も連続して数珠繋ぎになって完結した輪 と なって大移動しなければなりません。しかもその輪が回転するとその輪の周りの人とも摩擦を起こしますので、益々大勢の輪を回すことになります。

で すから満員電車の中では、一人だけ急に奥の方から降りると言っても、すいている電車の中で前の人を数人だけ押しのけて降りる場合とは、比較にならないく らい大きな力が必要になります。 

ナビエ−ストークスの 法則

流体を、微小な粒としてとらえ、各粒について、「加速力」と、「粘性抵抗」を考え る方法です。この法則を使うとあらゆる流体問題をニュートンの運動の第3法則とニュートンの粘性法則によって解くことができます。(ニュートンの粘性法則はニュートンの第3法則とベルヌーイの分子運動原理から導かれます。)

海 洋動物の翼

マグロ、アシカ、イルカ、などの海洋動物は、いずれも、ひれの翼、手の翼、足の翼を斜めに滑らせて、硬い水の壁をつくり、 効率のいい泳ぎ方をします。

   参 照→  ク ロールの歴史>参考>海の哺乳類の泳ぎ 
 Efect of Inclined Plane, Inclined Angle

斜 面の効果

 斜面には、力を拡大する効果と、速度を拡大する 効果があります。
 魚や鳥は、スピードが命ですので、主に速度を拡大する効果を使います。
 人の手の翼の 場 合は、力が限られていますので、力を拡大する効果を使います。
 フィンワークとスクリューモーションでは、速度を拡大する効果を使い ます。

力を拡大する効果

  力を拡大する効果は、次のような実験で確かめることができます。

ペットボトルの押し 上げ
水 入りペッ トボトルを、アルミホイルで巻いて、
下の台に、アルミホイルを敷いておきます。
その間に、氷の楔を押し込む と、
小さな力で重いペットボトルを押し上げることができます。
左の図は楔の傾斜角が11度になっていて、5倍の 力が出ます。  

Fy = Fx * ( 1/tanθ) の関係から
力の拡大率は、Fy / Fx = 1/tanθ となります。 (θは傾斜角)

  (氷の楔は、水を入れた箱を11度くらいに傾けて冷蔵庫で凍らせます。)

 
    参考:氷の摩擦係数は0.004と 小さいので、摩擦の影 響はほとんど無視できます。 (参照→流体の原理>氷の摩擦)
   アルミホイル(Aluminium Foil)を使う理由は、表面が汚れていなくて滑らかで、表面が硬いからです。

手の翼の場合
手の翼を横に滑らせれば、水の壁の斜面を使って、力を拡大できます。 
斜面の角度を調節 することによって小さな力Dで大きな力F又はRを出すことができます。
 
  翼の場合は、横に押す力を抗力(Drag)、縦に発生する力を揚力(Lift)、翼の傾き角を迎え角(Angle of Attack)といいます。
 
速度を拡大する効果

 速度 を拡大する 効果は、次のような実験で確かめることができます。

氷飛ばし
氷 の楔をアルミホイルの上に置いて、
ステンレスのスプーンで上から押さえると、
氷はものすごい速さで飛び出しま す。
左の図は傾斜角が11度になっていて5倍の速度で飛び出します。

Vx = Vy * (  1/tanθ ) の関係から
速度の拡大率は、 Vx / Vy = (  1/tanθ ) となります。(θは傾斜角)

 (飛 ばす時は危いので周囲に注意しましょう。)

 (氷の楔は、水を入れた 箱を 11度くらいに傾けて冷蔵庫で凍らせます。)
 

  魚の尾ひれや鳥の翼を縦に滑らせれば、速度を拡大できます。 角度を調節 することによって速い速度を出すことができます。
 角度が小さい方が、速い速度が出ます。

  フィンワークの場合もこの効果を使います。
 
高 速モードに入る場合に、フィンの傾き角を大き くするのは逆効果です。スピードに応じた最適な角度で泳ぐことが大切です。

   参 照→ フィンワークの原理、スクリューモーションの原理
Efect of Acceleration

加速の効果

  翼は、単に「一定の状態」で動かすよ りも、「加速状態」で動かす方が、「水の壁の効果」や「斜面の効果」が大きくなります。  
 この効果は、陸上の動物にとっては特に 理解 が難しいものですが、鳥や魚にとっては一番重要なものです。
 加速の効 果

「うちわ」をすぐに切り返すと、たく さん風が来ます。
左右の端でいったん止めながらあおると風は少ししか来ません。
来る風の向きもすぐに切り 返した方が前の方に来ま す

  魚の尾ひれや鳥の翼は往復運動によって、切り返しの時に、揺れる水や空気を逆に押 し返して、
  マイナスの速度からプラスの速度まで加速して、加速の効果を出して翼の効果を上げています。

原理

 翼の加速の効果は、 2つの原 理に基づきます。

 1つ目は、加速力で  F=M・α の式で表される力です。 「ニュートンの運動の法則」といわれるものです。 (F: 力、M:質量、α:加速度)
 翼の動く速度が遅い状態でも、翼の加速度が大きければ 大きな 力を 発生できるという法則です。
 魚は、切り返しによって、この効果を使っています。尾ひれの翼を振る速度を速くしなくても、大きな推進 力を出すことができます。

 2つ目は、「限界速度の増加」です。限界速度とはそれ以上の速度では、フィンの推進力が出なくなる速度です。
 フィンの角度を小さ く していくと、スピードは出ますが、加速の力は弱くなります。逆にフィンの角度を大きくしていくと、加速の力は大きくなりますが、
 す ぐに限界速度に達してしまい、スピードが出なくなります。そのため、フィンの角度の設定は両方のバランスのいい所にする必要があります。
  しかし、加速の効果を使えば、フィンの角度をある程度大きくして加速力を大きくしたまま、高速まで加速できます。
 下の図は、加速の 効果によって 限界速度が大きくなることを示したものです。
 θ = 翼の傾き角
Vf = 翼を振る速度
Vs = 揺れる水の縦速度
V1 = 加速の効果を使わないときの進行速度の限界(切り返しが遅れた場合)
V2 = 加速の効果を使ったときの進行速度の限界
  翼の傾き角を θ  とした場合、翼の進む速度Vの限界速度 V1  は、翼を振る速度 Vf  によって決まります。 V1 = Vf *  (  1/tanθ )
 しかし加速の効果を使いますと、揺れる水の縦速度 Vs  によって、翼を振る相対速度が VfVs  と増加したことになります。
 その結果、翼を振る速度が同じでも、進む速度Vの限界が V2  と速くなります。

 この2つの原理が合わさることによって、高速域まで大きな推進力で加速することができます。

 参考 フィンの切り返し方
  1  揺れる水がフィンのところに流れてきますので、その水が通り過ぎていかない内に切り返します。
    こ の切り返しによって水は、逆方向に加速されて、大きな反力を発生します。
  2 フィンは中央を過ぎたら完全に力を抜く必要がありま す。 中央を過ぎても力を入れていると逆推進力が働いてしまいます。
  3 魚のフィンの幅は細長いです。 胴体から来る揺れる水を利用するために横に広がって、アスペクト比(縦横比)も大きくなっています。
    鳥の翼の場合は、 胴体の 横についていますので、 翼の前半部で揺れる空気の流れ を作り、後半部で切り返します。


人の泳ぎへの利用

 【フィンワーク】 では、切り返しによって加速の効果を利用します。 小さな力で速いスピードがでます。
 黄緑の2Sま で行くと
揺れる水が通り過ぎて
しまいます。
青の1A、1Bの ように
早め早めに切り返します。


 「揺れる水」 は、ひざと足首の間の脚(Leg)から流れてくる水です。
 左右交互にすれ違いますので、上下内側に揺れて流れてきます。

  この揺れる水を押し返して加速の効果を発生させます。
足のフィ ンは脚(Leg)の軸から外して、
内側に向けることが大切です。
 

 【サークルス カーリング】 では、円 運 動させることによって、連続的に滑る方向を変えて、
 加速の効果を利用します。

 中央部 で、切り返すときも、手の平を20度くらい外側に向けて加速の効果を利用します。
 
 
 
 【スクリューモーション】 では、上昇ステップと、沈み込みステップで、加速の効果を利用します。
 スリップ現象を発生させて高速域に入るための重要な技術です。




Screw Motion


加速の効果の詳細について

 加速の効 果の具体的な詳細は、サークルスカーリングの原理、フィンワークの原理、スクリューモーションの原理を参照ください。

Wing Performance

手の翼の性能


 手の翼の性能が悪けれ ば、力ばかり使ってスピードが出ません。

 最適な手の翼の性能を引き出すことが大切です。

翼の一般的な性能


翼形状の表し方

 翼形状 (Airfoil)は、次の ような要素で表されます。

     :  弦長 (Chord Length)
     :  幅 (Span)
      :  厚さ (Thickness)
     :  キャンバ (Camber)
     :  アスペ クト比 (Aspect Ratio)
 

        参照    参考 飛 行機やグ ライダの翼 セスナ社ジェット機プロペラ機 JAL - 航空機コレクション  パイパー社プロペラ機

翼に発生する力



  翼に発生する力 は次のように表されます。


     :  揚力 (Lift)
     :  抗力  (Drag
     L/D:  揚抗比 (Lift-Drag Ratio))
      :  合力 (Resultant)
      α:  迎え角 (Angle of Attack)
       速度 (Velocity)


翼の性能の表し方

 翼 の性能は、「揚力・抗力線図」で表します。
 



低レイノルズ 数の場合の平板の性能
迎角α45度で揚力が最大になります。
モーターボー トのスクリューの翼の性能
抗力Cdの約8倍の揚力Clが出ます。
 飛行機の翼の 性能
抗力Cdの約 80倍の揚力Clが出ます。


翼の性能の一般的な傾向

 揚力は、翼の形状やレイノルズ数によって、大きく変化します。
 
高レイノルズ数の 場合の翼の性能



  翼の 設計

(a) 揚力係数 Cl  を大きくします。

(b)  揚抗比 Cl / Cd  を大きくして力の拡大率を大きく
    します。

(c) 揚力係数 Cl  のピークを、迎角 α  の小さい
   方に持ってきます。

(d) 迎え角 α  の小さいところの抗力係数 Cd  を
    出来るだけ小さくし ます。
 


 
  一般的な傾向
 (a)  レイノルズ数が大きくなると、
    揚力が迎え 角の小さいところで(突起状に)大きくなります。
    上 の図で1の方向に(突起状に)大 きくなります。
     翼の前側の揚力が大 きくなり、合力の方向が前の方に傾きます。
    抗力は 小さくなります。
 (b)  アスペクト比 (横方向の長さ/流れ方向の長さ)が 大きくなる(翼が横に長くなる)と、
    揚力のピークが左に(迎え角の小さい方に)ずれます。
    上の図で、3の方向にずれます
    迎え角の小さい所で、揚力が大きくなります。
 (c) キャンバ(湾 曲度)が大きくなると、揚力は(突起状に)大きくなります。
     (注意) 人の手は滑らかでないので、手の平を平 らにしないと翼性能が落ちます。
          手の平を平らにしても、中心は厚くなっているので翼形状になります。
 

    上 の図で1の方向に(突起状に)大 きくなります。
    迎え角が大きい所では抗力が増えて失速しやすくなります。
 (d)  翼厚が厚くなると、揚力は 大きく なり、揚力のピークは右に(迎え角の大きい方に)ずれます。
    上の図で2の方 向にずれます。
     ただし、抗 力が増えます。 
 

 レイノルズ数 (Reynolds number)

  レイノルズ数  Re の求め方

   Re = U * L / ν  (  U :速 度[m/s] L:代表長 さ[m] ν:流体の動粘性 係数[m2/s] )
                    水の動粘性係数= 0.804 * 10-6 [m2/s]   (30 ℃の時の値)

翼の性能は、レイノルズ数が大きくなると、揚力が大きくなり、翼の効率が良くなります。
            
サークルスカーリングでは、やや高め のレイノルズ数になりますので、
手の翼の揚抗線図を作成する場合は、同じ程度のレイノルズ数で  作成する必要があります。
  手のRe:  U=1.2〜2.5 m/s,L =0.15〜0.20m,  30℃のν=0.8×10-6m2/s → Re= 3〜6×105 
  足のフィンのRe:  U=1.2〜2.0 m/s,L =0.15〜0.20m,  30℃のν=0.8×10-6m2/s → Re= 2.3〜5×105  ( 1ストローク0.6〜0.9秒のフィンワーク)

抗力係数

 流体中を移動す る物体に発生する流体抵抗(抗力):F は次の式になり。 この式のCdを抗力係数(抵抗係数)といいます。

    F = Cd * (1/2) *ρ* S * V ^ 2
 
    F: 流体抵抗(抗力)(単位:N)  Cd: 抗力係数(抵抗係数)  ρ: 密度(水の場合 は約1000kg/m^3)  S: 代表面積(m^2)  V: 速度(m/sec)

  下の図は、 抗力係数 Cd を示したグラフです。Cdは物体の形状とレイノルズ数によって変わります。
 
   Plate:  面の垂線を流れ方向に向けた平板(縦横比2〜4)
  Sylinder:  軸を流れ方向に向けた円筒(長さは直径の5倍くらいまで)
  Ball:  球
  Wing:  迎え角10度くらいの翼
  Fish:  迎え角0度の魚形状

Re=10^2〜10^5 では、
縦横比2〜4の平板で1.17、球 で0.47、(後が平面の)半球で0.42、
直径の5倍くらいまでの長さの 円筒で 0.9、
長さ無限大の円筒で1.2になります。 
翼の場合、Re=2*10^5〜10^6くらいの所で、0.1 くらいになります。

  無限長の平板(面の垂線を流れ方向に向けたもの)の抗力係数は、Re=10^2〜10^5の範囲で、2くらいです。1より大きいのは、粘性があるために、
  投影面積よりも遠 くの流体にまで力が働くためです。

 平板のように、端部で剥離が生じやすい形状の場合は、Re= 10^2〜10^5の範囲で、ほぼ一定の抗力係数を示します。
 このような形状としては、他に、円盤、半球、円錐、円筒などが あります。

 ただし、どんな形状の物体でも、大きさが小さくなり、速さが遅くなって、非常に低いレイノルズ数に なると、粘性の力を大きく受けますので、
 抵抗係数は、10とか100とか非常に大きくなります。
 空気中の微 小な水滴や埃、水の中の微小なゴミがこれに相当し、殆 ど下降しなくなります。

魚と競泳水 着の関係

上のレイノルズ数のグラフを見 ると、魚の抗力係数は非常に低くなっています。Re = 0.1〜10 の斜めの線の延長線上に近づいていて、非常に抵抗の低い形になっています。魚形状が抵抗が低いのは、後方で徐々に細くなっていて渦が発生し にくい ためです。実際に泳ぐと、アクティブドラッグによって更に抵抗は下がります。

魚は鱗によって、粘性抵抗 を下げています。鱗の縞や端部に微小な渦が出来て、それがコロのような役目をして、その上を水が軽く通れるようになります。微小な渦が大きくなりかけた ら、端部でリセットして次の鱗に渡します。渦が大き過ぎ ると逆に大きな抵抗になってしまいます。この原理は境界層理論といわれています。

水泳の競泳 水 着はこの境界層理論を利用しています。 → 競 泳用水着開発の流れ Speedo - Fastskin FS Pro Speedo - Swimming Athletes  


  参考→   航 空実用事典(JAL)   

━━ 続く  ━━
  続きは現在編集中です。



参考


参 考(入り口)

 参 考 内容  
 
 
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リニューアルについ て

  旧ページでは、コーチに教えてもらったことをもとにスマートスイミングの原理のページを掲載していましたが、その後、いろいろ分からないとろが出てきて、 友達が行っ ている学校の先生に疑問の所などを教えてもらいました。今回のリ ニューアルでは、できるだけわかりやすくしようと思って編集しました。(2007年10月)

 
 


 この ページの主な内容 
魔 法の力 水の壁の効果 斜面の 効果 加速の効果 ナビエ・ストークスの法則  
揚力 抗力 翼の形 アスペクト比(アスペクト・レイシオ) キャンバ 手の翼の最 適 モデル 流体力学
レイノルズ数 スクリューの式 飛行機の翼  翼素理論(ブレード・エレメント・セオリー) 航空科学


open 2003.06.06 revision 2007.10.18 update 2007.10.18
 
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